2013年8月13日火曜日

テネシー州・グレイハウンドバスとメンフィス


あ、グレイハウンドバスだ!



Hさんは、実はアメリカ横断をするのは今回で2回目。
はるか25年前、10代の時に1人でこのバスに乗ってアイオア→ニューヨーク→ロサンジェルスと大陸横断をしたのだ。行く所、行く所が珍しくて、バカみたいに歩き回ったって。

そういうたんこぶも15年前に1度、1人で乗ってみた事がある。Hさんに聞いて自分も乗ってみたくなったのだ。
昔はグレイハウンドバスっていうのは危ない乗り物で、車内で麻薬やレイプなど、何が起こるかわからない危険な乗り物だから、必ずドライバーの側に座るように、って地球の歩き方なんかにも書いてあったように覚えている。

で、たんこぶはニューヨーク⇔ナッシュビルを1回往復しただけだけど、いくつかのドラマがあった。
中でも、戦争で片足を失ってしまったという隣のオジサンの事は忘れられない。休憩の時、心細そうな私に1杯のコーヒーを奢ってくれただけなんだけど。その当時たんこぶの英語はカタコトだったので、多くを話せなかったけど、周りは変な人ばかりで、すごく心細かったんで、そのオジサンに守られてる気がして本当に嬉しかった。

真夜中のハイウェイではバスが急に路肩に止まって、大きな黒人の警官が乗り込んできた。警官はバスの通路をゆっくり歩きながら、ライフルをかまえて「この中に誰かタバコをすっている奴がいるだろ」と1人1人を睨みながら向かってくる・・・恐い!私は誰がタバコを吸っているのか知っていた。けど警官もドライバーから聞いていて知っていたのだ(多分)。警官は最後に、明らかにタバコの男だけに向かって、「今度吸ったら引きずり下ろすか・ら・な」と言って、その男の前で銃を構えてピタリと止まった。ひえ~


普通、アメリカでの長距離の交通手段は飛行機か自家用車だ。
グレイハウンドはお金の無い人が乗る乗り物。だからナッシュビルの従姉の家に行った時、「何でそんなのに乗ってくるの?止めなさい!」とビックリされた覚えがある。
アメリカっていうのは、住む世界が分けられてるっていう事を当時のわたしは考えもしなかったんだな。


で、エルビス・プレスリーの故郷メンフィス到着。
Hさんは25年前に来た事がある。







昼だったけど、観光客で結構盛り上がっていた。所どころで生演奏も聞こえてきたけど何かキレイ過ぎる。Hさんは「こんなだったっけなぁ?でも25年前は夜来たから、こんなだったのかな?」と。

メンフィスには、街を1周1㌦で走っているトロリーがあるので乗ってみる事にした。



結構狭い街なんだな。で、思ってたより全然キレイで新しい街みたい。
トロリー乗り場の係のおばさんが、わたし達にどこから来たのか聞いてきた。統計をとってるんだって。「日本から」って言ったら、「もう随分長い事日本人なんて来てないわ。」って少し驚いてたけど、「日本人ってどこにでも居るはずなのに。」と私も少し驚いた。
 ミシシッピ川



 

次はアーカンソー州。

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